マップグラフは、地図上の対象エリアの色の濃淡により、”一目で分かる”便利なグラフといえます。
日本列島の地図で示される都道府県データを比較するには、数値の一覧表より分かりやすいといえますが、色の使い方や、データ間の値の大小により、見やすさは変わってきます。
今回は、Excelマップグラフの初期設定グラフから、見やすいグラフへ少し手を加えてさらに見やすいマップグラフにしてみましょう。
都道府県別人口密度のデータからマップグラフを作成する
総務省統計局・R2年国勢調査データを検索
今回は、都道府県の比較データとして、人口密度を比較するマップグラフを作成します。
使用するデータは、直近の令和2年(2020年)国勢調査の結果です。総務省統計局HPからデータを検索します。(文末の出典先参照ください)
国勢調査の結果表には、全国の行政単位のデータが公開されています。
今回は、人口基本集計のデータを使用しました。都道府県を選択してデータを利用します。
Excelを使ってマップグラフを作成
検索して得られた都道府県別の人口密度データをExcelに転記します。
グラフ化する対象データを指定してグラフを作成します。マップグラフをクリックすると作成されます。
最初は、このExcelで最初に自動作成されるマップグラフを使ってマップ資料を作成します。
記念日や接待に最適な厳選レストランが最大53%OFF!24時間オンライン予約可能!「人口密度マップ」(その1)初期設定で作成されたグラフを使ってみましょう
最初に自動作成されたグラフ(設定には手を加えず、初期設定のままのグラフ)を、ExcelからPowerPointにコピーします。
今回使用するPPTサイズは、標準(4:3)で印刷の向きを縦型としています。
初期設定のマップグラフを見てみましょう。
R2年(2020年)の人口密度は以下のようになっています。
項目 | 人口密度(人/km2) | 当該都道府県 |
最大値 | 6,402 | 東京都 |
– | 338 | 全国平均 |
– | 265 | 中央値 |
最小値 | 66 | 北海道 |
47都道府県の人口密度マップを見ると、濃い紺色は、東京を含む首都圏の4都県、大阪府、愛知県、福岡県となっており、この7都府県の人口密度が高いことがわかります。
但し、それ以外の県は密度の差がわからないグラフとなっています。
また、初期設定のマップグラフでは最小値を空色に設定しているため、背景が白い場合は、日本列島のコントラストがつかず見にくいマップになります。
このマップグラフを使用する場合には、背景を濃紺にするなどの工夫が必要でしょう。
「人口密度マップ」(その2)地域色を2色から3色グラフに変更して、見やすくしました
次に初期設定のマップグラフに工夫をして、もう少し見やすくしてみます。
まず、2色マップを3色マップにします。
3色マップに変更すると、中央値として最大値と最小値の間の数値(今回の場合は3234人/km2)が設定されます。今回の人口密度データでは自動設定される中央値3234では、これを超える人口密度は大阪府(4638人/km2)と神奈川県(3823人/km2)の2府県のみですので、3色に変更してもコントラストに大きな変化がありません。
従って、3色に変更したうえで、中央値を全国の平均人口密度338人/km2とし、最大値の色を赤色、最小値の色を濃紺色、そして中央値の色を薄い灰色に変更します。
この設定変更により、47都道府県の人口密度の違いが見やすくなっています。
この3色マップグラフの背景をグレーにした人口密度の資料を作成しています。この場合では背景が白のままでも見やすい資料といえるでしょう。
「人口密度マップ」(その3)人口密度区分で更に見やすく、分かりやすいマップグラフを作成します
人口密度のデータをそのまま使う場合は、2色又は3色の47通りのグラデーションを組み合わせで示されるマップとなります。
人口密度データをいくつかの区分にわけてマップ化することもできます。
特に今回のデータの様に、最大値が最小値の約100倍もあり、かつほとんどの県が最小値の10倍以内に分布する様なデータの場合には有効といえるでしょう。
都道府県の人口密度を5区分としています。
マップグラフの場合、主要なエリアにデータラベルを付けることで、分かりやすくなりますが、一目で分かりやすくするには色の変化の方が有効でしょう。特に日本地図の場合には県ごとの面積が不均一ですので、データラベルはつけ難くなります(特に東京都)。
ちなみに今回の2020年都道府県別人口密度の数値では、1000を超えるのは、マップその1で上げた7県であり、その下は兵庫県651人/km2、沖縄県643人/km2、京都府559人/km2と続いていますが、上位7県とそれ以外の40道府県の差が大きいといえます。
データ区分のマップグラフを一度試してはいかがでしょう。
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〈出典〉総務省統計局HP〉国勢調査・e-Stat 国勢調査サイトURL
https://www.e-stat.go.jp/stat-search?page=1&toukei=00200521&bunya_l=02&metadata=1&data=1
〈利用と加工〉人口動向ラボが2024年8月20日に利用し、グラフ加工しています。