【グラフで分かる】2050年深刻化する人口減少、都道府県人口減少の実態

47都道府県の人口減少
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将来の人口は想定される未来です。国立社会保障・人口問題研究所で推計される47都道府県の将来人口の増減率(※1)を見てみましょう。

都道府県別人口減少率
2020年を基準にした人口減少率を地域別都道府県別にグラフにしています

※1)都道府県別人口増減率:出典データは5年毎に行われる国勢調査の結果にもとづいて作成しています。基準年を直近に行われたR2年度(2020年)として10年毎の人口の増減率を示しています。

グラフですぐ分かるように、首都圏4都県以外の道府県は、一様に大幅な人口減少が想定されています。

県別にみると、首都圏の4都県以外では、沖縄県が2050年▲5.2%と東京についで人口減少が少ない県となっていて、▲10%以下は、この5都県となっています。

2050年時点で2020年比▲15%以下の人口減少に留まっている県は、福岡県▲12.8%、滋賀県▲13.5%、愛知県▲11.5%の3県です。

関西の中心である大阪府▲17.8%、そして京都▲19.5%と2割弱の減少となっており、首都圏への集中は加速していく様に見えます。

47都道府県の内、2050年には2020年比3割を超える人口減少は20県になると予測されています。

グラフの右端に全国の人口増減率を示していますが、今後10年毎に約5%、人口減少していくと予測されています。但し、これは首都圏を入れた日本全国の人口増減ですので、首都圏を除くと2030年には2020年比で▲6.3%の人口減少に、2040年には▲13.5%、そして2050年▲21.2%となり、首都圏以外は、平均で2割を超える人口減少となります。

2050年、首都圏は2020年比で▲3.2%(東京都のみプラスの+2.5%)とわずかに減少するだけとなりますので、人口減少の問題は首都圏を除く道府県にとっては深刻な問題となります。

人口減少は、それ自体より、人口の年齢構成が変わることが大きな問題です。
日本の年齢構成においては、人口減少率と老年人口比率(65歳以上人口の総人口に占める割合)に負の相関があることが大きな問題です。下記のグラフは、47都道府県の分布を示しています。

2050年における東京の人口増減率は2020年比+2.5%です。
これに対して最も人口減少の大きい秋田県は2020年比▲41.6%です。
この2050年時点で東京都の老年人口比率は29.6%に対して、秋田県は49.9%となっています。

老年人口比率と人口増減率の相関図
秋田県と東京都の2つのプロットの間に他の道府県が分布しています

東京都と秋田県以外の道府県は、この2点を結んだ線上にあるといっていいでしょう。

人口減少は、宮城県を除く東北地方が顕著ですし、四国の高知、徳島のほか、長崎、山口、そして和歌山が人口減少の大きな県となっています。

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2020年比で2035年以降も東京都だけが人口増加を続ける

グラフで明白な事実、それは予測される2050年時点で東京都の人口は、今より増えるという事実です。

47都道府県の2040年と2050年の2020年比の人口増減率を日本地図のMap-chartで色分けしています。

人口減少率のMapグラフ
2020年を基準にして2040年、2050年の人口減少をマップグラフでしめしています

2040年、2050年ともに、人口増減率がプラスの都道府県は、「東京都」だけです。

とは言え、東京都も、23区、都下26市、都下13町村でも将来人口は大きく異なります。2050年、東京23区は2020年比+5.4%と人口増加を続けますが、都下26市は▲3.6%、そして都下の13町村は▲27.4%と大幅な人口減少と予測されています。詳細は下記の関連記事をご覧ください。

46道府県は人口減少の深刻な将来を迎える

現在の情報発信元は、マスメディアではないでしょう。今は、SNSで様々な情報が飛び交い、またその情報も交錯しています。情報の真実証明は困難であり、情報の真実性を求める者もいなくなっているかもしれません。

人口減少の問題は、対象とする当該の社会生活圏だけの問題だけとしか捉えられていません。SNSが発達しても、人口減少で高齢化する地からの情報発信は多くはないでしょう。

当該社会生活圏というのは、県単位でもなく、自治体ごとでもなく、当該自治体の中で最小単位となる、例えば集落を形成する生活圏です。人口減少の問題は、これらの最小単位の生活圏に訪れる深刻な将来です。

人口減少は、人口の偏在を招き、偏在は特定地域の過疎化を加速します。その過疎地には少子化対策より、社会基盤のあり方が問われる社会がそこに迫っています。

深刻な人口減少の社会
東京を除く46都府県には深刻な将来が待っています

データの出典・データの利用と加工
〈出典〉国立社会保障・人口問題研究所HP〉将来推計人口・世帯数〉日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)・3都道府県・市区町村別の男女・年齢(5歳)階級別将来推計人口 サイトURL https://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson23/t-page.asp
〈利用と加工〉人口動向ラボが2024年8月5日に利用し、グラフ加工しています。

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