参議議員選挙2025年と前回2022年の政党別得票率の比較について
2025年7月20日に実施された参議院選挙について、県別マップグラフを使って政党ごとの都道府県の支持者の多少を見てみましょう。政党の地域による党勢の違いがよくわかるでしょう。
取り上げる政党は、選挙で2%以上の得票率を獲得した以下の11の政党です。
自由民主党 (自民:略称、以下同じ)
国民民主党 (国民)
参政党 (参政)
立憲民主党 (立民)
公明党 (公明)
日本維新の会(維新)
れいわ新選組(れいわ)
日本保守党 (保守)
日本共産党 (共産)
チームみらい(みらい)
社会民主党 (社民)
今回2025年参議院選挙と前回2022年参議院選挙の比例代表選挙の総得票数は以下のとおりです。
2025年 5,918.5万人(前回比112%)
2022年 5,302.7万人
都道府県の得票率で見る前回2022年選挙との政党得票率の変化

今回の選挙と前回2022年参議院議員通常選挙の政党別の得票率を比較しています。
47都道府県ごとの得票率の最高得票率と最低得票率、及び全国(平均)得票率が分かる棒グラフになっています。各政党の左が今回の2025年のバラツキ、右側の少し薄い棒グラフが前回2022年の選挙結果を表しています。
県別のバラツキの大きい政党は〈自民〉〈維新〉となっています。ともに前回より大きく全国平均得票率を下げています。
〈国民〉〈参政〉及び〈立民〉の3党は全国の平均得票率が12%台でほぼ横一線ですが、都道府県別のバラツキをみると〈国民〉〈立民〉に比べて〈参政〉のバラツキが非常に少ないことが分かります。〈参政〉の全国全県での組織活動がある一定程度の影響をもっている様に見えます。
〈公明〉〈共産〉は、前回より得票率を75%、71%と2~3割下げています。県別のバラツキは大きくなく、既存政党であり一定支持基盤があることが見て取れます。
〈れいわ〉は前回より得票率が1.5倍となっています。県別のバラツキは少ない様に見えます。
今回の参議院選挙に初めて臨んだ〈保守〉〈みらい〉は、それぞれ5.0%、2.6%の得票率を得ています。県別のバラツキはこのグラフでは多くないように見えます。
〈社民〉は取り上げた11党では最も低い得票率ですが、県ごとの得票率は大きな幅があるようです。
政党の都道府県ごとの得票率のバラツキを見る全国平均倍率グラフ
都道府県別の情勢を見るためのグラフとして、政党ごとの全国平均得票率を1.0として、得票率の最も高い県は全国平均の何倍あるか?逆に最も得票率の低い県は全国平均のどの程度か?をみるグラフを作成しています。
次のグラフの左側棒グラフは、政党別得票率の県別バラツキを示したものです。
右側の棒グラフが、各政党の全国平均を1.0として、最高得票率の倍率と最低得票率の倍率のバラツキを表したものです。

左のグラフでは〈自民〉〈維新〉の県別得票率のバラツキが大きく見えましたが、右のグラフでは〈維新〉と〈社民〉が極端に支持者が多い(得票率は他の県に比べて高い)県があることが分かります。
次からの政党別の県別マップで、各政党の都道府県、地域での支持者の多少を見てみましょう。
県別マップグラフで見る政党別得票率の分布について
自民 総理の鳥取得票率4割超えも、全国得票数が前回から3割減!

今回2025年と前回2022年参議院選挙の比例代表選挙の政党総得票数
〈自民〉
2025年
‥得票数:1,280万人(前回比70.24%)
‥得票率:21.6%(前回比62.8%)
2022年
‥得票数:1,825万人
‥得票率:34.3%
前回の3割減少となっています。
マップグラフからは、〈自民〉の支持が高い県は、島根、鳥取、北陸3県、新潟、山形、及び秋田等で、日本海側の県が多いのがわかります。
又、〈自民〉は、〈維新〉の基盤の関西の支持が少ないことが見て取れます。
●〈自民〉県別得票率上位5県下位5県と党の得票率全国平均平均倍率について
順位 | 県名 | 得票率 | 得票率全国 平均倍率 |
1 | 鳥取 | 41.0% | 1.89 |
2 | 島根 | 37.1% | 1.71 |
3 | 秋田 | 35.4% | 1.64 |
4 | 鹿児島 | 31.9% | 1.47 |
5 | 山形 | 31.7% | 1.47 |
* | 全国平均 | 21.6% | 1.00 |
43 | 兵庫 | 17.9% | 0.83 |
44 | 東京 | 17.7% | 0.82 |
45 | 沖縄 | 16.9% | 0.78 |
46 | 京都 | 16.6% | 0.77 |
47 | 大阪 | 11.5% | 0.53 |
〇情勢コメント
得票率トップは、石破首相の出身地である鳥取県です。
全県で4割を超える政党得票率はこの鳥取県だけとなっています。今回の参議院選挙では、鳥取と島根は合区になっていますが、その島根県も第2位の得票率になっています。
ただし、〈自民〉の全国平均得票率は21.6%です。鳥取県の得票率41.0%は自民党の平均得票率の1.89倍(得票率全国平均倍率)となっています。
得票率が最も低いのは大阪府11.5%です。〈維新〉の大阪府の得票率27.4%の4割強にとどまっています。
国民 比例順位2位も支持基盤の県別にバラツキあり!

今回2025年と前回2022年参議院選挙の比例代表選挙の政党総得票数
〈国民〉
2025年
‥得票数:762万人(前回比2.4倍)
‥得票率:12.9%(前回比2.2倍)
2022年
‥得票数:316万人
‥得票率:6.0%
〈国民〉は今回大幅に得票率を獲得しています。
県別では香川県が特異的に高くなっています。
全国でみると北陸から東海のエリアの県が支持者が多いように見て取れます。
それに比べて九州、香川を除く四国や中国地方、大阪、和歌山などの県が支持がすくない様に見えます。
●〈国民〉県別得票率上位5県下位5県と党の得票率全国平均平均倍率について
順位 | 県名 | 得票率 | 得票率全国 平均倍率 |
1 | 香川 | 27.1% | 2.11 |
2 | 静岡 | 17.9% | 1.39 |
3 | 愛知 | 16.4% | 1.27 |
4 | 富山 | 15.9% | 1.23 |
5 | 東京 | 15.4% | 1.20 |
* | 全国平均 | 12.9% | 1.00 |
43 | 大阪 | 9.0% | 0.70 |
44 | 沖縄 | 9.0% | 0.70 |
45 | 和歌山 | 8.9% | 0.69 |
46 | 熊本 | 8.6% | 0.67 |
47 | 鹿児島 | 7.8% | 0.61 |
〇情勢コメント
〈国民〉の得票数トップは玉木代表の出身地の香川県です。前回も全国県別では15.9%と断トツのトップでしたが、今回はその前回の約2倍の得票率になっています。
最高得票率の香川県を除くと、県別のバラツキは0.6~1.4の範囲で収まっていて、県別の支持のバラツキは少なくなっています。
大票田の東京都(総得票数の11.8%を占めています)の得票率15.8%は、大きな支持を得ている様に見えます。
参政 全国の各県で一定の支持を得て大幅に躍進!

今回2025年と前回2022年参議院選挙の比例代表選挙の政党総得票数
〈参政〉
2025年
‥得票数:743万人(前回比4.2倍)
‥得票率:12.5%(前回比3.8倍)
2022年
‥得票数:177万人
‥得票率:3.3%
〈参政〉は2020年4月に結党しています。今回大きく躍進しています。
県別の得票率全国平均倍率のマップグラフで分かるように、〈参政〉は、全県の色にバラツキがあまりありません。今回の選挙では、前回から4.2倍の得票数を得ています。
マップグラフからは特定の都道府県でなく全国の各県で一定の支持を得ている様にみてとれます。
●〈参政〉県別得票率上位5県下位5県と党の得票率全国平均平均倍率について
順位 | 県名 | 得票率 | 得票率全国 平均倍率 |
1 | 石川 | 16.0% | 1.28 |
2 | 群馬 | 15.3% | 1.22 |
3 | 福岡 | 14.9% | 1.19 |
4 | 和歌山 | 14.9% | 1.18 |
5 | 熊本 | 14.7% | 1.17 |
* | 全国平均 | 12.5% | 1.00 |
43 | 北海道 | 10.8% | 0.86 |
44 | 島根 | 10.7% | 0.86 |
45 | 山形 | 10.6% | 0.85 |
46 | 鳥取 | 10.3% | 0.82 |
47 | 秋田 | 9.4% | 0.75 |
〇情勢コメント
〈参政〉は都道府県ごとの得票率に大きなバラツキは見られないものの、最高得票率16.0%の石川県はです。石川は、参政党代表の神谷氏の在住地です。
都道府県別のバラツキは0.7~1.3の範囲で収まっていて、県別の支持のバラツキが最も少ない政党になっています。
東京:得票率11.3%
大阪:得票率12.5%
であり、都市部でも全国平均並みの得票率となっていてます。
〈参政〉は各県で1割程度の支持者が必ずいる政党となっています。
立民 岩手・新潟で2割越えの支持だが?伸び悩む立民!

今回2025年と前回2022年参議院選挙の比例代表選挙の政党総得票数
〈立民〉
2025年
‥得票数:740万人(前回比109.2%)
‥得票率:12.5%(前回比97.9%)
2022年
‥得票数:677万人
‥得票率:12.8%
〈立民〉は今回の参議院選挙では、〈国民〉〈参政〉と横一線の支持率でしたが、わずかな差で比例順位が第4位の政党になっています。
県別マップグラフで都道府県の支持の多少を見ると北海道から東北、関東甲信越で支持が多いのが見て取れます。
一方大阪、和歌山の関西や北陸などが支持が低いエリアといえます。
●〈立民〉県別得票率上位5県下位5県と党の得票率全国平均平均倍率について
順位 | 県名 | 得票率 | 得票率全国平均倍率 |
1 | 岩手 | 22.7% | 1.82 |
2 | 新潟 | 21.2% | 1.69 |
3 | 青森 | 19.4% | 1.55 |
4 | 長野 | 19.1% | 1.52 |
5 | 三重 | 18.2% | 1.46 |
* | 全国平均 | 12.5% | 1.00 |
43 | 香川 | 8.3% | 0.66 |
44 | 富山 | 8.2% | 0.66 |
45 | 鳥取 | 8.0% | 0.64 |
46 | 和歌山 | 7.3% | 0.59 |
47 | 大阪 | 5.8% | 0.46 |
〇情勢コメント
〈立民〉の最高得票率は岩手県の22.7%、最低得票率は大阪府の5.8%となっています。
得票率が高く、色が濃い岩手県は同党の小沢一郎氏の故郷(父親が岩手県)であり地盤といえるでしょう。
同様に、長野県も故羽田総理の地盤が継続している県、新潟県は元々自民の地盤県ですが反自民が立民に支持が移っている県といえます。
ちなみに〈立民〉の東京都得票率は11.7%です。全国横一線の〈国民〉〈参政〉の東京都得票率は、それぞれ15.4%、11.3%となっています。参政とほぼ同じとなっています。
公明 全国全県での支持者の減少がみられ、党勢弱まる公明!

今回2025年と前回2022年参議院選挙の比例代表選挙の政党総得票数
〈公明〉
2025年
‥得票数:521万人(前回比84.3%)
‥得票率:8.8%(前回比75.5%)
2022年
‥得票数:618万人
‥得票率:11.7%
〈公明〉の得票数は2019年参議院選653万人、2016年同757万人から急速に党勢を弱めています。
県別マップグラフを見ると、特定の都道府県の支持の偏りは見られません。全国全県で支持者がある政党といえます。
マップグラフの濃淡から見ると比較的関西から九州エリアが若干濃い色の県が見られ、北陸から新潟、岩手党が薄いエリア、支持が少ない県と見て取れます。
●〈公明〉県別得票率上位5県下位5県と党の得票率全国平均平均倍率について
順位 | 県名 | 得票率 | 得票率全国 平均倍率 |
1 | 和歌山 | 11.5% | 1.31 |
2 | 愛媛 | 11.3% | 1.29 |
3 | 福岡 | 10.9% | 1.24 |
4 | 宮崎 | 10.8% | 1.22 |
5 | 沖縄 | 10.6% | 1.21 |
* | 全国平均 | 8.8% | 1.00 |
43 | 岩手 | 6.3% | 0.71 |
44 | 福井 | 6.3% | 0.71 |
45 | 富山 | 6.1% | 0.69 |
46 | 石川 | 5.8% | 0.66 |
47 | 新潟 | 5.7% | 0.65 |
〇情勢コメント
〈公明〉の得票率全国平均倍率のバラツキは0.6~1.3と〈参政〉と同様に都道府県ごとの支持のバラツキのない政党になっています。
最高得票率は和歌山県の11.5%、最低得票率は新潟県の5.7%となっています。
〈公明〉は得票数の減少が継続していますが、マップグラフの濃淡からは、全国の各地で党勢が弱っている様にみてとれます。
維新 関西6県に得票が集中、全国の得票率は半減へ!

今回2025年と前回2022年参議院選挙の比例代表選挙の政党総得票数
〈維新〉
2025年
‥得票数:438万人(前回比55.8%)
‥得票率:7.4%(前回比50.0%)
2022年
‥得票数:785万人
‥得票率:14.8%
前回の参議院選挙から得票率が半分になっています。
〈維新〉のマップグラフは得票率グラフも、得票率倍率グラフも他の政党と異なり、県別の濃淡が特異的に際立っています。
即ち関西6県のみが濃い色に染まっていて、ここに支持者が他の県より特に多い地域となっています。逆に言うと、その他の県では〈維新〉の支持が極端に少ないことが見て取れます。
今回の2025年参議院選挙での関西6県の支持者は全国の46.6%を占めています。前回2022年では関西6県の得票率が34.4%でしたので、総得票数の減少とともに関西6県の比率がより高まっています。
〈維新〉は関西の地方政党化しているといえるでしょう。
●〈維新〉県別得票率上位5県下位5県と党の得票率全国平均平均倍率について
順位 | 得票率 | 県名 | 得票率全国 平均倍率 |
1 | 大阪 | 27.4% | 3.71 |
2 | 京都 | 16.6% | 2.25 |
3 | 兵庫 | 15.9% | 2.15 |
4 | 滋賀 | 15.8% | 2.14 |
5 | 奈良 | 15.5% | 2.10 |
* | 全国平均 | 7.4% | 1.00 |
43 | 山形 | 3.1% | 0.42 |
44 | 北海道 | 3.0% | 0.40 |
45 | 佐賀 | 2.9% | 0.40 |
46 | 岩手 | 2.9% | 0.39 |
47 | 青森 | 2.2% | 0.30 |
〇情勢コメント
〈維新〉の得票率1位は大阪27.4%と断トツですが、関西6県(左表で抜けている和歌山が得票率13.2%を加えて)のみが1割以上の得票率のある政党となっています。
特定エリアでのみ得票率が高い特徴ある政党です。
得票率が全国平均7.4%の半分の3.7%以下(即ち得票率全国平均倍率が0.5以下)の都道府県は24に上り約半分を占めています。
尚、得票率全国平均倍率が3倍を超えるのは、〈維新〉の大阪府と〈社民〉の沖縄県の4.64だけです。
れいわ 全県で安定支持、前回の参議院選から1.5倍の得票を獲得!

今回2025年と前回2022年参議院選挙の比例代表選挙の政党総得票数
〈れいわ〉
2025年
‥得票数:388万人(前回比167.3%)
‥得票率:6.6%(前回比150.0%)
2022年
‥得票数:232万人
‥得票率:4.4%
〈れいわ〉は2019年の参議院選挙に向けて同年に立ち上げられた政党です。
2019年の参議院選挙での獲得得票率が4.5%(得票数228万人)でしたので、今回の参議院選挙では大きく伸びた政党です。
県別のマップグラフを見ると、得票率で10%から4%の範囲です。
得票率全国平均倍率では、目盛が2.0~0.5に対して〈れいわ〉の実績は1.5~0.7と少ないバラツキとなっているため、全県で特異的に濃い色がついた支持が多い県、逆に色が薄い支持が少ない県がすくなく全国で安定した支持をあつめている政党といえます。
●〈れいわ〉県別得票率上位5県下位5県と党の得票率全国平均平均倍率について
順位 | 県名 | 得票率 | 得票率全国平均倍率 |
1 | 沖縄 | 10.4% | 1.58 |
2 | 宮城 | 8.4% | 1.28 |
3 | 岐阜 | 7.6% | 1.16 |
4 | 岩手 | 7.6% | 1.16 |
5 | 山形 | 7.5% | 1.15 |
* | 全国平均 | 6.6% | 1.00 |
43 | 奈良 | 5.4% | 0.83 |
44 | 東京 | 5.3% | 0.81 |
45 | 鳥取 | 5.1% | 0.78 |
46 | 島根 | 4.9% | 0.74 |
47 | 香川 | 4.7% | 0.72 |
〇情勢コメント
〈れいわ〉の得票率1位は沖縄県の10.4%です。
2位が宮城県、3位が岐阜県です。
下位から見ると、最低得票率は〈国民〉が1位の香川県、45位が〈自民〉1位の鳥取となっています。
高得票率と低得票率について特定エリアでの特徴はなく、全国の全県で一定の支持をえている政党となっています。
保守 参議院選挙2名当選、大都市で相対得票率の高い保守!

今回2025年参議院選挙の比例代表選挙の政党総得票数
〈保守〉
2025年
‥得票数:298万人
‥得票率:5.0%
〈保守〉は2023年10月に設立されています。
今回、参議院選挙では、比例代表で北村晴男氏(弁護士)が975千票を取っていますので、得票率アップに大きく寄与しているとみられます。
県別のマップグラフを見ると愛知県が色濃くなっており得票率が高い県となっています。
宮城を除く東北各県と島根、鳥取が色が薄く支持者が少ない県となっています。
●〈保守〉県別得票率上位5県下位5県と党の得票率全国平均平均倍率について
順位 | 県名 | 得票率 | 得票率全国 平均倍率 |
1 | 愛知 | 7.6% | 1.51 |
2 | 東京 | 6.1% | 1.22 |
3 | 福岡 | 6.1% | 1.21 |
4 | 大阪 | 5.5% | 1.10 |
5 | 埼玉 | 5.4% | 1.07 |
* | 全国平均 | 5.0% | 1.00 |
43 | 青森 | 3.4% | 0.68 |
44 | 島根 | 3.3% | 0.65 |
45 | 福島 | 3.3% | 0.65 |
46 | 岩手 | 3.2% | 0.64 |
47 | 山形 | 3.0% | 0.60 |
〇情勢コメント
〈保守〉の得票率1位は愛知県です。愛知県は〈保守〉の共同代表の河村たかし氏の地盤です。
全国でバラツキがあまりない政党といえます。
得票率全国平均倍率は0.60~1.51ですので、
〈参政〉0.75~1.28、
〈公明〉0.65~1.31
と同様な支持の県別バラツキとなっています。
得票率2位福岡、3位東京、4位大阪であり、〈保守〉は大都市での得票率が高い政党といえます。
共産 京都と高知で高い得票率も、得票数は2016年の半減へ!

今回2025年と前回2022年参議院選挙の比例代表選挙の政党総得票数
〈共産〉
2025年
‥得票数:286万人(前回比79.2%)
‥得票率:4.8%(前回比71.0%)
2022年
‥得票数:362万人
‥得票率:6.8%
〈共産〉も得票数の減少が続いています。2019年参議院選の得票数448万人、2016年同601万人でしたので、今回2025年参議院選挙は2016年比47.6%と半減しています。
今回の参議院議選挙での得票率は比例順位9位の政党となっています。(2016年参議院選挙では比例順位4位でした)
県別マップグラフでは、〈共産〉の支持が高い県と少ない県が比較的明確に色がついています。
京都府、高知県がが支持が高く、続いて長野県が濃い県となっています。
九州の佐賀県、熊本県、宮崎県、及び鹿児島県が色が薄い、支持者が相対的に少ない県となっています。
マップグラフの特徴ですが弱点なのは、マップ区分の大きさにより色の濃淡が分かり難くなる点です。
〈共産〉の得票率で長野県6.3%に対して東京都は6.4%と同レベルですが、マップグラフでは周囲の県の色の加減で長野県と同様な濃さに見えていません。マップグラフの視点の留意点です。
●〈共産〉県別得票率上位5県下位5県と党の得票率全国平均平均倍率について
順位 | 県名 | 得票率 | 得票率全国平均倍率 |
1 | 京都 | 9.8% | 2.03 |
2 | 高知 | 8.7% | 1.79 |
3 | 東京 | 6.4% | 1.33 |
4 | 長野 | 6.3% | 1.30 |
5 | 北海道 | 5.8% | 1.20 |
* | 全国平均 | 4.8% | 1.00 |
43 | 福井 | 3.0% | 0.63 |
44 | 宮崎 | 2.7% | 0.55 |
45 | 鹿児島 | 2.7% | 0.55 |
46 | 佐賀 | 2.6% | 0.54 |
47 | 熊本 | 2.5% | 0.51 |
〇情勢コメント
〈共産〉の県別のバラツキはマップグラフでよく特徴がでています。
得票率1位の京都、2位の高知は周囲の県に比べて際立って高い相対支持が高いとみて取れます。
同様なことは得票率が低い九州の各県にも言えます。
マップグラフからは、栃木県や富山県、福井県の色の薄い県も特徴的といえるでしょう。
みらい 東京を中心に得票数を得て、国政の政党への一歩!

今回の2025年参議院選挙の比例代表選挙の政党総得票数
〈みらい〉
2025年
‥得票数:152万人
‥得票率:2.6%
〈みらい〉は今回の参議院選挙が初めての国政選挙への参加でした。得票数が2%を超え政党要件を満たす党になっています。
マップグラフも見ると東京、神奈川が断トツに高い得票率全国平均倍率になっていることが分かります。続いて、北から宮城県、千葉県、埼玉県、長野県、愛知県、大阪府、兵庫県及び福岡県が得票数の集まった県とみて取れます。
逆に、それ以外では得票数が伸びなかった政党です。
●〈みらい〉県別得票率上位5県下位5県と党の得票率全国平均平均倍率について
順位 | 県名 | 得票率 | 得票率全国 平均倍率 |
1 | 東京 | 6.2% | 2.41 |
2 | 神奈川 | 4.1% | 1.59 |
3 | 埼玉 | 3.0% | 1.18 |
4 | 宮城 | 2.8% | 1.11 |
5 | 千葉 | 2.8% | 1.10 |
* | 全国平均 | 2.6% | 1.00 |
43 | 福島 | 0.9% | 0.37 |
44 | 秋田 | 0.9% | 0.34 |
45 | 青森 | 0.9% | 0.34 |
46 | 和歌山 | 0.9% | 0.34 |
47 | 宮崎 | 0.8% | 0.32 |
〇情勢コメント
〈みらい〉の得票数1位は東京都6.2%、2位以下神奈川県、3位埼玉県、5位千葉県と続いています。
得票率47位は宮崎県ですが、福岡県を除く九州、宮城県を除く当方、及び中国・四国地方は低い支持のエリアになっています。
社民 政党要件確保も、支持が県別に偏る社民!

今回2025年と前回2022年参議院選挙の比例代表選挙の政党総得票数
〈社民〉
2025年
‥得票数:122万人(96.8%)
‥得票率:2.1%(前回比86.8%)
2022年
‥得票数:126万人
‥得票率:2.4%
今回の選挙での〈社民〉の比例の当選者は1名(ラサール石井氏)となっています。
マップグラフから〈社民〉の支持が多い県は大分県、山形県及び沖縄県です。(沖縄県は濃い色ですがマップグラフの特徴から面積の小さな県は見難くなっています)
投票率全国平均倍率が低い県(薄い色の県)では、和歌山県が目立っています。
●〈社民〉県別得票率上位5県下位5県と党の得票率全国平均平均倍率について
順位 | 県名 | 得票率 | 得票率全国 平均倍率 |
1 | 沖縄 | 9.6% | 4.64 |
2 | 大分 | 3.7% | 1.78 |
3 | 山形 | 3.3% | 1.60 |
4 | 宮崎 | 3.1% | 1.51 |
5 | 秋田 | 2.8% | 1.34 |
* | 全国平均 | 2.1% | 1.00 |
43 | 岐阜 | 1.4% | 0.67 |
44 | 京都 | 1.4% | 0.67 |
45 | 福井 | 1.4% | 0.66 |
46 | 大阪 | 1.2% | 0.57 |
47 | 和歌山 | 1.2% | 0.57 |
〇情勢コメント
〈社民〉の得票率1位は沖縄県の9.6%で、得票率全国平均2.1%の4.64倍となっています。
各政党の中で、得票率全国平均倍率が4を超える沖縄県だけです。それだけ沖縄県の〈社民〉の得票率は特異的といえるでしょう。
〈出典1〉参議院選挙2025結果
→NHK参議院選挙2025 開票速報>比例代表 党派別得票・獲得議席
サイトURL : https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/sangiin/00/hsm12.html
〈出典2〉参議院選挙2022年、同2019年、同2016年の選挙結果
→総務省HP>参議院議員通常選挙結果
サイトURL:https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/data/sangiin/ichiran.html
〈利用と加工〉人口動向ラボが2025年7月23日に利用し、グラフ加工しています。