【続報】最年少町長の街・埼玉県鳩山町が向かう高齢化社会

今年７月に全国で最年少町長が誕生した街、埼玉県の鳩山町について続報です。

１枚のグラフで分かる鳩山町の向かう高齢化社会

前回の記事で、人口減少フェーズに入っている鳩山町ですが、高齢化社会の指標である老年化指数（※１）の推移を1990年から、2050年の将来までそのトレンドを見てみましょう

※２）老年化指数＝老年人口（65歳以上）/年少人口（0～14歳）×100
その社会の高齢化の程度を示す指標です。老年化指数100は、年少人口と老年人口が同数の社会であり、老年化指数1000は、老年人口が年少人口の10倍の社会です。

老年化指数グラフで見る鳩山町の高齢化

グラフは、1990年から2050年までの60年間の将来予測を含む年齢3区分人口の比率（％）と老年化指数のトレンドを示しています。

鳩山町HPの年齢別人口統計による令和6年6月1日現在の老年化指数は689，老年人口比率46.7％、生産年齢人口比率46.3％、年少人口比率6.8％となっています。
現時点で、年少人口と老年人口を合わせた従属人口が、生産年齢人口を上回る社会になっています。このことは、１名の働き手が、１名以上の従属人口を支える構造を意味しています。
現在は1.16人を支える構造ですが、2030年には1.27人を、2050年には1.86人を支える構造の社会になると予測されています。

従属人口は、年少人口と老年人口の合計です。
鳩山町の場合、グラフでみると直近の前回国勢調査R2年（2020年）の年少人口比率７％、老年人口比率49％ですので、年少者の7倍の老年者がいる社会です。働きの担い手である生産労働人口が支えるのは主に老年者であり、町政であれば健康、福祉、介護の視点が欠かせない社会といえます。

高齢化の度合いを示す老年化指数は、今後も上昇すると予測されています。
今から13年後の2037年には、老年化指数が1000を超えると推計されます。
老年化指数は、老年人口と年少人口の関係です。指数が100を超えると、その指数が高くなればなるほど生産年齢人口比率が下がる関係にあります。

老年化指数が高くなることの問題より、その社会は働き手の生産年齢人口が減少して少数な社会であることが大きな課題となります。その社会を動かす担い手の少数化とその担い手自体の年齢が高くなっていく社会となります。

次に、老年化指数と生産年齢人口比率の視点で、埼玉県内の市町村と全国での位置づけをグラフでみてみましょう。

県内の町で最も高齢化が進んでいる鳩山町

東秩父村の老年化指数は729となっていますが、生産年齢人口比率は、鳩山町と同じ47.1％と埼玉県内では50％を下回る２町村となっています。

県内23町村で最も老年化指数が低い滑川町は人口は19､732人ですが、指数151、生産年齢人口比率は61.0％となっています。
滑川町は鳩山町の北側には位置し、町の面積や人口規模に大きな差異はありませんが、人口構造が大きくことなっています。滑川町は、今後も人口増加が予測されており、全く予測される将来の社会構造が違う社会です。

鳩山町は、全国の町村で老年化指数下位１割に位置しています

鳩山町は、老年化指数順位で848番目、下位1割にはいる全国でも老齢化が進んだ町といえます。一方埼玉県で最も老年化指数の低い滑川町は全国順位で39番目、上位５％以内であり、その違いは際立っています。

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データの出典・データの利用と加工
〈出典A〉総務省統計局HP〉国勢調査・e-Stat　国勢調査サイトURL　https://www.e-stat.go.jp/stat-search?page=1&toukei=00200521&bunya_l=02&metadata=1&data=1
〈出典B〉国立社会保障・人口問題研究所HP〉将来推計人口・世帯数〉日本の地域別将来推計人口（令和5年推計）・3都道府県・市区町村別の男女･年齢（5歳）階級別将来推計人口　サイトURL　https://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson23/t-page.asp
〈出典C〉埼玉県マップ：https://map-it.azurewebsites.net/
〈出典D〉鳩山町HP〉サイトURL　年齢別人口統計表 | 鳩山町公式ホームページ (town.hatoyama.saitama.jp)
〈利用と加工〉人口動向ラボが2024年7月22日に利用し、グラフ加工しています。