1920年・大正9年の老年化指数は14
日本の統計で年齢区分人口についてデータが公表されているのは、大正9年(1920年)総務省統計局の国勢調査(※1)からです。
老年化指数の変化と生産年齢人口比率の関係
老年化指数(※1)は、年少人口(0〜14歳)と老年人口(65歳以上)の関係式です。
老年人口を年少人口で除した指数であり、この指数が、小さい数字であれば老年人口が少ない社会であり、指数が大きい社会は、年少人口に比べて老年人口が多い社会といえます。
年少人口は0〜4歳の年齢5歳分の人口に対して、老年人口は65歳以上ですので、出生率の低下と寿命の延伸により、老年化指数の上昇は高齢化社会への移行を表す指標となります。
良好な衛生環境社会、医療体制が整った国では、新生児や幼児の死亡率が低くなり、それにともなって出生率も低下していきます。当然人の寿命も伸びていきますので、この老年化指数のトレンドは、その社会や国の経済の繁栄とも密接に関係しています。
老年化指数は、年少人口と老年人口の関係式ですので、この指数ともう一つの年齢構成要素である生産年齢人口の関係を見ることは、その社会や国の成長フェーズを知ることになります。
グラフでは、1920年(大正9年)から2100年までのトレンドを示しています。
1920年の生産年齢人口比率は58%で、現在(2020年59%)とほとんど変わりません。ところが老年化指数は1920年14に対して、2020年は238と大きな差異があります。
日本の高度成長は、グラフのポイントが右上に上昇する期間です。バブル崩壊が1991年ですので、生産年齢人口比率がピークになるまでが、その国の成長フェーズといっていいでしょう。
グラフの右下に2120年のポイントがありますが、2055年を過ぎ、2060年以降、そのポイントは生産年齢人口比率50%、老年化指数400~450に収斂していくと予測されています。
老年化指数が意味する10人の人口年齢構成
現在は2024年ですが、前回の国勢調査R2年・2020年を基準として、第1回目の国勢調査は100年前の1920年と、100年後の2120年について、10人の人口構成をモデル化してみました。
生産年齢人口は、日本では1995年がピーク年ですが、総人口に対する構成比は1990が高く約70%です。この構成比は100年前が58%に対して、2020年59%、2120年が51%です。
100年前と100年の最も違う人口構成は下図で示す年少者と老年者の逆転社会です。
すべての社会人のための業務効率アップ講座【速読解Biz】日本の老年化指数200年間トレンド・英語版
※1)大正9年第一回国勢調査https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/kouhou/ayumi-01.html#:~:text=の国勢調査-,大正9年(1920年)第1回%20国勢調査,我が国最初の国勢調査
〈出典〉総務省統計局〉令和2年国勢調査・調査の結果 サイトURL https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2020/kekka.html
〈データの利用と加工〉人口動向ラボが2024年6月23日に利用し加工しています