【近畿編】国内793の市にみる老年化指数の分布〈2020年国勢調査〉

老年化指数分布、近畿6府県編のアイキャッチ
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老年化指数は、年少者(0~14歳)に対する老年者(65歳以上)の指数です。この指数と生産年齢人口(15~64歳)の総人口に占める割合との関係をみると、興味深いチャートになります。近畿6府県の全111市の老年化指数の分布を見てみましょう。

近畿111市の老年化指数と生産年齢人口比率の相関図
空色字の市名は県庁所在地です

日本は2008年に総人口のピークを迎えています。
人口減少フェーズに入った2008年から2022年の間で、全国で人口が増加した県は8県(※1)のみです。近畿6都県では唯一滋賀県が、+7千人ですが、増加した県になっています。

老年化指数と生産年齢人口比率とは負の相関があります。

グラフで分かるように、滋賀県の市の分布は左上に分布しており、近畿圏では老年化指数が低い市が多いことがわかります。
滋賀県の栗東市116(64.3%)、守山市134(61.5%)、草津市158(64.7%)の3市は生産年齢人口比率も高く、若い街といえます。
また、左上の紫色(奈良県)の香芝市157(60.8%)、橙色(京都府)の2市、木津川市151(58.4%)と京田辺市166(61.6%)も老年化指数が低い街です。

一方、右下の老年化指数が高い市には、奈良県の3市(御所市、五條市、宇陀市)と京都府の1市(宮津市)がプロットされ、いずれも400を超えています。

県ごとの市のプロットを見ると、大阪府の33市(黒色)は、全国平均の周りに分布しています。
兵庫県29市(空色)、和歌山県9市(緑色)は、老年化指数が100後半から400以下に分布しているのがわかります。

滋賀県は左上に、奈良県は右下に広がっており、市が位置する関西の中心地との地理的な距離が一つの要因になっているように見えます。

全国793市の中での近畿のポジション

全国793市の中で、近畿全111市のポジションがわかるグラフです。

近畿圏の111市は、全国のポジションで特異的な分布をしていません。分布自体が、全国の分布と相似している様に見えるといえるでしょう。

全国793市の老年化指数と生産年齢人口比率の相関図
全国の中での近畿の都市のポジション

※1)2008年から2022年の間で人口が増加した県
東京都+120.0万人、+9.3%
沖縄県+9.2万人、+6.7%
神奈川県+31.5万人、+3.5%
埼玉県+22.4万人、+3.1%
千葉県+14.4万人、+2.4%
愛知県+9.2万人、+1.2%
福岡県+6.2万人、+1.2%
滋賀県+0.7万人、+0.5%

データの出典・データの利用と加工
〈出典〉総務省統計局〉令和2年国勢調査・調査の結果 サイトURL https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2020/kekka.html 
〈利用と加工〉出典のデータを2024年6月10日に利用して加工作成しています

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