1枚のグラフで分かるベトナムの将来人口
ベトナム社会主義共和国は、2026年に人口が1億人を超える国家となります。
まだまだ成長を続けるベトナムの将来人口推移をグラフに示します。
2051年総人口1億7百万人となるベトナム
ベトナムの2024年現在と40年後の人口ピーク年2051年の3区分人口と年齢構成指数(※2)を見てみましょう。
項 目 | 1Jan.2024 | 1Jan. 2051 | 増減率 |
総人口(千人) | 99,187 | 107,023 | +8% |
年少人口 | 21,914 | 18,108 | ▲17% |
生産年齢人口 | 67,590 | 67,254 | ▲0.5% |
老年人口 | 9,683 | 21,661 | +124% |
年少人口指数 | 32 | 27 | - |
老年人口指数 | 14 | 32 | - |
従属人口指数 | 47 | 59 | - |
老年化指数 | 44 | 120 | - |
年少人口(0~14歳)の推移を見てみましょう。
年少人口指数は、1967年に85で最大となりその後減少、2010年35となって減少傾向は緩やかになります。現在年少指数は32(年少人口が生産年齢人口の約1/3の水準)、2100年が年少指数25(同約1/4の水準)ですので、グラフの折れ線で分かるように、年少人口は今後大きな減少なく推移すると予測されています。人材資源の供給が活発な国家といえるでしょう。
生産年齢人口(15~64歳)は、現在も増え続けています。
経済の成長期を人口ボーナス期と呼ぶことがあります。人口ボーナス期は、次のような一つの定義があります。
①生産年齢人口が増加し、かつ従属人口が低下している。
②生産年齢人口が従属人口の2倍以上になっている。
③上記の①と②を満たしている期間
ベトナムの人口動向について、この定義をあてはめると
①の期間:1967年~2038年
②の期間:2007年~2039年
③の期間:2007年~2038年
となります。
ベトナムは、今人口ボーナス期の最中であり、2024年のー生産人口は前年比22.5万人増加、従属人口の2.14倍の6,759万人総人口構成比68.1%となっています。経済成長の人的資源供給時期を示す人口ボーナス期は、今から15年は継続する国家で、大きな経済成長期にあるといえます。
※2)年齢構成指数について
年少人口指数=年少人口/生産年齢人口×100
老年人口指数=老年人口/生産年齢人口×100
従属人口指数=(年少人口+老年人口)/生産年齢人口×100
老年化指数=老年人口/年少人口×100
ベトナム年齢中央値の推移
ベトナムの人口推移予測のグラフに、年齢中央値 Median Age推移を組み合わせたグラフを見てみましょう。比較として日本の年齢中央値を波線で入れています。
ベトナムの2024年現在の年齢中央値は33.2歳です。日本が49.5歳です。
1960~70年代の年齢中央値の低下は、1975年までのベトナム戦争の傷跡でしょう。
2024年現在、生産年齢人口が人口の7割弱、年齢中央値30代前半、若い世代が溢れた国家といえます。
〈出典A〉United Nations・Population Division〉World Population Prospects 2022 サイトURL https://population.un.org/wpp/Download/Standard/CSV/
〈利用と加工〉人口動向ラボが2024年10月15日に利用し、グラフ加工しています。