【グラフで知る】独裁体制下にある北朝鮮の人口推移〈1950~2100年〉

国連WPP2022データによる北朝鮮の人口推移
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北朝鮮の現在の人口は、2,451万人です。2037年に総人口が2,516万人となりピークを迎えると予測されています。

北朝鮮の人口推移
5年毎の年齢3区分人口と人口構成指数トレンド

北朝鮮の総人口のピークは、13年先2037年と予測されています。

グラフでは、年齢3区分人口(※1)と人口構成指数(※2)のトレンドを示しています。

現在の北朝鮮の生産年齢人口比率は、71.7%と7割を超えています。この数字は、韓国の現在をほぼ同じ比率ですが、年少人口が韓国や日本の2倍近い構成比率になっています。

国名総人口 (千人)年齢3区分構成比率
年少人口生産年齢老年人口
北朝鮮24,51320.0%71.7%8.3%
韓国51,76611.1%70.1%18.8%
日本122,96411.4%58.5%30.2%
WPP2022における1Jan. 2024現在のデータ

グラフの折れ線は、人口構成指数のトレンドです。
年少人口指数(Child dependency ratio)と老年人口指数(Aged dependency ratio)が交差するのは、2048年頃を予測されています。即ち老年人口が年少人口を上回るのはまだ24年先です。

北朝鮮のテレビ映像では、金正恩を囲む人々は高齢の軍人様の高官が目立ちますが、人口構成でみると年少者や生産年齢の該当者が多くを占める国家といえるでしょう。

国の成長を支えるには、生産年齢人口が、従属人口(=年少人口+老年人口)の2倍ある時期が続くことが一つの指標になっています。
北朝鮮でこの値が2を超えたのは1991年であり、現在は2.53、総人口ピーク後の2040年まで継続すると予測され、WPP2022では、この2を超える期間は、トータルで50年間続くことになっています。

フォーククルセダーズの謳うイムジン河は北朝鮮の楽曲ですが、人的資源と国力がイコールの今の北朝鮮に、この歌の残像は将来蘇ってくるのでしょうか。

老年化指数でみる韓国との比較

老年化指数をみると、将来の人口構成は韓国と北朝鮮では大きく異なるでしょう。

韓国の老年化指数が593となる2067年の両国の代表的な10人の国民の集団を想定します。

北朝鮮は、年少者が2人、老年者が2人、生産年齢人口該当者が6人に対して、韓国では、年少者が0~1名、老年者と生産年齢人口該当者が4~5名の社会になるとみられます。

北朝鮮の老年化指数トレンド
破線は韓国の老年化指数トレンド

※1)年齢3区分人口
年少人口(0~14歳)、生産年齢人口(15~64歳)、老年人口(65歳~)
※2)人口構成指数
年少人口指数 Child dependency ratio=年少人口/生産年齢人口×100
老年人口指数 Aged dependency ratio=老年人口/生産年齢人口×100
従属人口指数 Dendency ratio=(年少人口+老年人口)/生産年齢人口×100
老年化指数 Aging index=老年人口/年少人口×100

データの出典・データの利用と加工
〈出典〉United Nations・Population Division〉World Population Prospects 2022 
サイトURL https://population.un.org/wpp/Download/Standard/CSV/
〈利用と加工〉人口動向ラボが2024年6月19日に利用し、グラフ加工しています。

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